ノート

システム(系)という考え方

着目する対象をシステム(系)と呼びます。システムは境界で囲まれ、その内部を内界、外側を外界と呼びます。したがってシステムは境界を含む内界を指します。システムを観察する際、観察者は外界にいます。システムをブラックボックスとしてそれが一体何なのか?を知るために観察者はエネルギー(光、音、力学的仕事、など)を与えその反応を見ます。また、物質をシステムに与えてその反応を見ることもできます。したがって、システムとコミュニケーションを取る手段としてエネルギーのやり取りと物質のやり取りという2つの方法があります。2つともできるシステムを開放型、エネルギーのやり取りだけができるシステムを閉鎖型、両方ともできないシステムを孤立型と呼びます。

システムは興味の対象ですから、何でも構いません。私のように流体工学者では例えば水の流れを知りたいとき、流れの中にマーキングしてこの部分の水の塊(システム)の運動を調べることになります。興味の対象が人間であればその人間そのものがシステムになります。その境界は皮膚、もしくは衣類となります。社会が興味の対象であればその地域がシステムであるし県境が境界となります。我々の宇宙は孤立型システムですね。この宇宙の内部だけで閉じていて、(光の速度で情報を飛ばしても宇宙の果てを超えて外界に出られないので)存在を確認できない外界とのやり取りを考えられないので。

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