摩擦熱でどこかへ飛散し、決して回収できないエネルギーを損失という。この摩擦熱をベルヌーイの式にどのように入れるかというと、手を擦るとわかるが、手を速く動かせば動かすほど熱いことがわかる。つまり、摩擦熱は速度に依存するものであることが予想できる。ベルヌーイの式で速度が入っているのは (1/2)ρu2 の項である。これに関係付ければよいことがわかる。したがって、損失を
と書いて、ζ を損失係数と呼ぶ。機械工学便覧にいろいろ流れの場合のものが掲載されている。損失がある場合のベルヌーイの式を書くと、以下のようになる。
損失をなるべく抑えるためにはディフューザを使って速度を遅くして圧力に変換する方法やダムの様に高いところに揚げて位置エネルギーの形に変換しておいた方が良いことがわかる。