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陰翳礼讃

谷崎潤一郎の1933年(昭和8年)に綴られた随筆です。当時の西洋近代化にまい進していた時代に失われつつある日本の美意識が闇に基づくものであることを述べています。日本のみならず東洋の文化は闇に潜む光をもとにデザインされていると言っています。漆や螺鈿細工や金箔というものは薄明りの下で見て初めてその輝きに心休まるものだと言っています。外の光は障子というフィルターを通り、暗闇のある部屋の中に光の粒として入ってくるので、それが金で反射され陰翳を際立たせるためです。また、昔の日本式の厠は心休まる日本建築の神髄とも言っています。

現代、家の中は電灯でどこもかしこも明るく照らされ、闇が消え、心休まらないと感じている私の信条に合致しています。90年も前に闇の重要性を感じていた谷崎潤一郎を見直しました。

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