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間(ま)

お茶を点てるのもコーヒーを入れるのもその過程に費やす時間が大事に思えます。お茶は茶室に敷かれた畳の目を参考にどこに何を置くかも決まっているようで、それを守ると美しい「間」がとれるのだそうです。時間的な「間」、空間的な「間」、人との「間」これらがうまく調和できるように約束事が決められている。これこそが日本的なんでしょうね。ごてごてに隙間を埋める西洋的発想に対して、余白である「間」を大事にする発想が日本的なんです。生活空間に昔はあった闇には空想の余地「間」があったのです。暗闇の奥に何があるのか?どのくらい深いのか?など無限の時空間を空想できます。

音楽についてもそうです。休符「間」をうまく使うと、曲の表情が変わりますね。また、演奏初めのちょっとした無音の時間に緊張感やこれから何が始まるのかといった期待感などほんのコンマ何秒にそれらが無限の時間のように感じられる瞬間があるとき、感動します。指揮者が指揮棒を上に揚げて、これから始めるといったあの瞬間です。最近、曲を作るとき、演奏するとき、休符をすごく大事にしています。

短歌や俳句でも空想できる部分があると奥深さが出ますね。いろいろ考えられる余地を残すことが重要だと思います。同様にゲームの世界も昔のモザイクで表されたキャラクターは自分で想像で作り上げられるから万人受けしたし、表情があったのだと思います。今のゲームではあまりにも絵が綺麗すぎてキャラクターのイメージが固定され想像の余地がないので、深みが感じられない。何事も「間」が重要だと思うのです。

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